本好きが困る瞬間
先日、通勤電車の中でミランダ・ジュライの「あなたを選んでくれるもの」を読んでおりまして、おもわず「しまった」と声をあげてしまいました。
なにが「しまった」かと言いますと、この本が非常にサクサク読める本なので、このままだとお昼休みぐらいで読み終わっちゃいそうだったのです。
そうなると、そうです、帰りの電車で読む本が無くなってしまうのですね。
その事実に、自分でも滑稽なくらい動揺してしまいました。
電車に乗る時間はトータルで45分くらい。
そのあいだ活字無しで過ごすのは辛いのです。
世界一の書店古書店街神保町にいるわけですから、電車で読む本を調達するのは簡単なこと。
だけど、いったん帰宅すれば、買ったはいいものの読まずに積んである本(所謂積ん読本ですね)が、大量に私を待っています。その重みに耐えかねて本棚が壊れてしまい、しかたなくみかん箱に入れて積んである始末。
たかだか45分程度の暇つぶしのために、暴力的に積み上がるあの山をさらに高くするのは忍びない……
結局、帰りの電車で何をしたかというと、スマホでツイッターに興じておりました。
はい、現代っ子(36歳)です。
別に、本が無くてもやることなんて色々あるんですが、読む本がないと本当に狼狽しちゃうのですよね。
本好きの性ってやつでしょうか。
自分で「性」とか言うとすごく恥ずかしい……
ちょっと、ご紹介が遅くなってしまいましたが、
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この雑誌の表紙、いつも楽しみにしています。
被写体になっているみなさまの、仕事への誇りとか前向きな心が伝わってくる、素敵なポートレイトですよね。