誇れる一冊
アトリエ渋谷のメンバーには、知的障碍と精神障碍の当事者が、実習中の私を含めて3人います。
各々、出来ることと難しいこと、苦手なことと得意なことは異なるので、どんな部分を活かして仕事をして行くのか、手探りしながら働く日々です。
そんな毎日の積み重ねが実を結んだのが、以下で紹介する本の表紙です。
ベランダと外の景色の絵ですが、この絵を彩色したのが、知的障碍をもつKさんなのです。
イラストをトレースして彩色したそう。
黄色の使い方が上手くて色味も派手過ぎなくて、とても味のある絵だと思います。
この絵が、印刷されて書店の店頭に並んで読者方々の手に渡るって……なんだかいいなあ。
Kさんは、今は漢字の練習をとても熱心にやってらっしゃいます。
時々、分からない漢字を私たちに聞きにいらっしゃるのですが、明るい調子で聞いて下さるので、こちらも嬉しくなります。
みんながみんな完璧な働きが出来ればそれにこしたことはないけれど、障碍の有無にかかわらず、どうしても弱い部分が出来てしまうのが、人間という気がします。
そこを補い合いながら仕事をして行ければ、いいですよね。